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インスリン療法とは?

インスリン製剤の種類と作用

監修:川崎医科大学
糖尿病・代謝・内分泌内科学 加来 浩平先生
 

【追加分泌と基礎分泌】

 健康なひとのインスリン分泌は、食事で血糖値が上がったことに反応して一時的に分泌 される「追加分泌」と、一日中一定の割合で少しずつ分泌される「基礎分泌」の2つがあります。インスリン治療では、これらの2つのインスリン分泌のうち不 足している分をインスリン注射で補います。
 

図:時間別血中インスリン濃度(追加分泌と基礎分泌)
【インスリン製剤の種類】

 インスリン製剤は、大きく3つに分けることができます。
追加分泌を補うインスリン製剤
基礎分泌を補うインスリン製剤
追加分泌と基礎分泌の両方を補うインスリン製剤
 

図:インスリン製剤の種類

 これらの3つのタイプのインスリン製剤は、ヒトインスリン製剤とインスリンアナログ製剤という2つの種類に分けることができます。
 

【ヒトインスリン製剤とインスリンアナログ製剤】

 インスリンは、合計51個のアミノ酸からなるホルモンです。

 健康なひとから分泌されるインスリンと同じアミノ酸の並び方でつくられたインスリンが、ヒトインスリン製剤です。
 

ヒトインスリン製剤の種類と特徴

  種類 特徴
追加分泌を補うインスリン製剤 速効型インスリン(レギュラーインスリン(R)) 注射してから約30分で作用が現れるため、食事の30分前に投与する必要があります。作用持続時間は約8時間です。
食事をとった際に急激に上がる血糖値に対応します。
基礎分泌を補うインスリン製剤 中間型インスリン(NPHインスリン) 注射してから約1時間30分後に作用が現れ、1〜3時間の間にピークとなります。作用の持続時間は24時間です。
追加分泌と基礎分泌の両方を補うインスリン製剤 混合型ヒトインスリン 速効型と中間型のインスリンを混合した製剤です。混合の比率によってさまざまな種類があります。
注射してから約30分で作用が現れるため、食事の30分前に投与する必要があります。作用持続時間は、基礎分泌のインスリンの作用として約24時間続きます。

 2001年に新しいタイプのインスリン製剤、インスリンアナログ製剤が登場しました。インスリンアナログ製剤の登場により。患者さんがより快適にインスリン療法を行うことができるようになりました。インスリンアナログ製剤の様々な特徴を、下の表で確認してみましょう。
 

インスリンアナログ製剤の種類と特徴

  種類 特徴
追加分泌を補うインスリンアナログ製剤 超速効型インスリンアナログ 注射してから数分後に作用が現れるため、食事の直前に投与します。持続時間は3~5時間と最も短いのが特徴です。
食事をとった際、急激に上がる血糖値に対応します。
ヒトインスリン製剤の速効型インスリンに比べ、食後の高血糖をより改善させ、低血糖のリスクも軽減されます。
基礎分泌を補うインスリンアナログ製剤 持効型インスリンアナログ 注射してから約1時間後に作用が現れ、作用持続時間は約24時間です。
ヒトインスリン製剤の中間型インスリンに比べ、作用持続時間が長くなり、多くの方が1日1回の投与で、基礎分泌が補充できるようになりました。
また、効果の波が少なくなったことにより、夜中に低血糖が起こる可能性が軽減されています。
追加分泌と基礎分泌の両方を補うインスリンアナログ製剤 二相性インスリンアナログ 超速効型と中間型インスリンの両方の特徴があります。
注射してから数分後に作用が現れるため、食事の直前に投与します。
混合型ヒトインスリンに比べ、食後の高血糖をより改善させ、低血糖のリスクも軽減されます。

次に、これらのインスリン製剤を使用したインスリン療法について勉強しましょう。
 


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