糖尿病について徹底解説。血糖値・HbA1cから
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東京大学の宮島篤教授らは、ヒトiPS細胞から、ヒトの膵島と同じようにインスリンとグルカゴンを作る立体構造の組織を作ることに成功したことを発表した。膵島細胞の作製効率などの課題があるが、将来の再生医療、糖尿病治療への応用が期待される。

iPS細胞は皮膚の細胞に数種類の遺伝子を働かせて作られ、体の様々な細胞に分化誘導できると考えられることから、治療への応用が期待されます。京都大学の山中伸弥教授らが世界で初めてこの方法を発見したことでも有名です。今年6月、横浜で開催された国際幹細胞学会では、宮島教授らがiPS細胞をインスリンとグルカゴンを作る細胞に分化させ、立体的な膵島を作ることに成功したと発表しました。自分の皮膚細胞を使えば拒絶反応の心配なく移植が可能です。糖尿病治療の実現に向けてまた一歩前進したと言えるでしょう。

膵島移植は1型糖尿病の患者さんで、糖尿病専門医によるインスリンを用いたあらゆる手段によっても、血糖値が不安定であり、代謝コントロールが極めて困難な状態が長期にわたり持続している方が適応となります。国内では本年6月より膵島移植が再開されたところですが、ドナー不足や免疫抑制剤などの問題があり、様々な観点から議論が続いています。再生医療の進歩により、糖尿病治療に新たな一手が加わる日が来るかも知れません。

※iPS(Induced pluripotent stem cells)

 

東京女子医科大学 糖尿病センター
岩﨑 直子

監修 内潟 安子 [ 創刊によせて ]
東京女子医科大学
糖尿病センター センター長

編集協力
岩﨑 直子、尾形 真規子、北野 滋彦、中神 朋子、馬場園 哲也、廣瀬 晶、福嶋 はるみ、三浦 順之助、柳澤 慶香
(東京女子医科大学糖尿病センター)
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