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糖尿病治療中に重症低血糖を起こした患者さんは、起こさない患者さんより心血管疾患の発症の危険性が約2倍高まることを国立国際医療研究センターグループがまとめた。

糖尿病治療中の低血糖のことについて記載されている3443の論文から、低血糖症と心血管疾患の関連が報告されている6つの論文を抽出し、それらをすべて合わせて2型糖尿病患者90万3510人を対象として、低血糖と心臓についてデータ解析を行いました。患者さんの平均年齢は60~67歳、糖尿病罹病期間は平均3.2~11.5年、観察期間は平均1~5.6年。その結果、糖尿病治療中に重症低血糖を起こした人は、起こさなかった人と比較して、心血管疾患を発症する危険性が約2倍高まることがわかりました。低血糖を起こす患者さんの中には、他の重症疾患を合併する方もいますが、その影響を考慮しても心血管疾患の1.56%が重症低血糖に関連すると推定されました。2012年、米国およびヨーロッパ糖尿病学会は、糖尿病患者さんの治療目標は、患者さんごとに患者さんの年齢や罹病期間、腎臓や心臓の血管合併症の程度などを考慮して設定することを、共同で提唱しています。2型糖尿病の治療には、血糖コントロールを良好に保つことも大切ですが、治療目標を患者さんごとに設定し、重症低血糖をできるだけ回避することも心血管疾患の発症予防に重要であると考えられます。

*本邦においては、科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2013 p270に示すように「意識レベルが低下し、第3者の介助が必要な状態」を指します。

 

東京女子医科大学 糖尿病センター
三浦 順之助

監修 内潟 安子 [ 創刊によせて ]
東京女子医科大学
糖尿病センター センター長

編集協力
岩﨑 直子、尾形 真規子、北野 滋彦、中神 朋子、馬場園 哲也、廣瀬 晶、福嶋 はるみ、三浦 順之助、柳澤 慶香
(東京女子医科大学糖尿病センター)
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