糖尿病について徹底解説。血糖値・HbA1cから
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握力が低下した方や高齢者では、インスリンの注入が困難になることがあります。注入する時のこつや工夫について、ご紹介します。

 

握力が低下すると、インスリンの注入が困難になります。インスリン注入器の注入ボタンが押し切れないので、注入ボタンから指を離し、何回かに分けて注入したり、注入ボタンを真上から押せず注入ボタンを回してしまうことが起こります。また、手が震えて針が刺せなくなると、インスリンが注入できないなどが起こりえます。確実な量のインスリンが注入できないと、血糖コントロールに影響が出ます。

 

 

インスリン注入をする時の工夫をいくつか紹介します。

案1:注入ボタンを親指で押す。一番力が入る親指で押し切ることです。
案2:両手の親指を重ねて注入ボタンを押す。
案3:注入器に輪ゴムを巻く。輪ゴムを巻くことで滑らず持つことができます。
案4:補助具を使用する。インスリン注入器には注入器に合わせた補助具が開発されています。使用している注入器にあった「滑り止め」を装着して注入すると、力が入りやすくなります。
案5:両手が使用できる腹部や足に注入することをお勧めします。

 

現在使用している注入器が使いやすいものかどうか、確認が必要です。看護師に見てもらいましょう。看護師は、医師からHbA1c の上昇が指摘された時や、患者さんが「うまく注入できない」、「使いにくい」など、インスリンの注入に困難を感じている時に、手技確認を行います。今使用中のインスリン注入器が困難と判断した時、他の注入器をいくつか見て頂き、注入ボタンが押し切れるか確認します。患者さんが使用できる注入器を選択して頂けるよう配慮しています。

 

注入ボタンが押し切れるように開発された注入器もあります(ただし数種類のインスリン製剤のみ)。患者さんによって使いやすい注入器は違いますので、いくつか注入器を見て頂き、患者さんが使いやすいと感じたものを選択できるようにします。インスリンの注入が継続して行えるきっかけになると思います。

 

 

現在お使いのインスリン注入器で、インスリンが正しく注入できない方や、使いにくいと感じている方は、ご自分にあった使いやすい注入器をさがしてもらいましょう。

 

 

 

東京女子医科大学病院 看護部
土田 由紀子

 

次回は「責任インスリン」をお届けします。

 

監修 内潟 安子 [ 創刊によせて ]
東京女子医科大学
糖尿病センター センター長

編集協力
岩﨑 直子、尾形 真規子、北野 滋彦、中神 朋子、馬場園 哲也、廣瀬 晶、福嶋 はるみ、三浦 順之助、柳澤 慶香
(東京女子医科大学糖尿病センター)
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