糖尿病について徹底解説。血糖値・HbA1cから
インスリン治療まで、関連する内容が満載!サイト内検索

就学したら、いつ頃から自己注射を始めたらよいのか。糖尿病やインスリン注射について、学校や先生、友人にどのように説明したらよいのか。また、修学旅行などの対応についてご紹介します。

 

 

「学校で注射ができるようになったよ!」小学校入学前に糖尿病を発症し、インスリン治療を行っているお子さんだったら、必ずこんな「記念日」があります。成長して大人になった皆さんだったら、“そういえば、そういうことがあったな”と思い出すことでしょう。嬉しくなり、顔が自然にほころんで、カルテに「学校で注射ができたとのこと!!!」と、必ず記載してしまいます。それも、赤字で。「すごいね、やったね」と、嬉しく、ほめちぎります。

「学校で注射ができるようになった」その記念日にたどり着くまでに、どのようにしたかを思い起こすと、実はいろいろな準備をしてきたことに気付きます。小学校入学前に、「小学校の面談があるのですが」と保護者の方から相談があります。先生、お友達などへの対応の仕方や、学校で注射ができるようになるタイミングの図り方などについてご説明し、保護者の方と一緒に目標達成に向き合います。

 

 

  • 保護者の方から学校の先生に、『子どもと糖尿病安心ハンドブック』を数部お渡し頂き、「特別な扱いは不要であり、子どもの顔色だけをちょこちょこ見ていてほしい」とだけお伝え頂きます。
  • 学校の先生方には、大変なお子さんをあずかったなどと、余り重荷に思わないようにお話ししましょう。
  • 担任の先生が決まったら、主治医から一言、「よろしくお願いします。」と電話で伝えてもらうのがよいでしょう。主治医から担任の先生に直接電話があったということが、大事なことと思います。主治医の先生にお願いしてみましょう。

 

  • 「学校で昼に注射するともっといいね」などと声をかけて、夏休みなどに家で注射の練習をして実感を持たせるようにします。
  • お子さんがクラスの中で「自分を認めてもらっている」と感じた頃に学校で注射を始めましょう。そうすれば、「何しているの?」、「注射しているんだ」と言えます。逆に、お友達から、「強いんだ、すごいね」と言われますね。そうやって、自己注射ができるようになっていきます。
  • きっかけには担任の先生のアシストも大きいものです。「○○さんは、インスリン注射をして元気なのです。注射ができる○○さんをほめてあげてね」と言ってもらいましょう。
  • 引っ込み思案なお子さんもいらっしゃいますので、学校での自己注射を始める時期は、性格をよくみて決めましょう。

 

  • 自己注射ができれば問題ありませんが、まだできない時は主治医と考えます。必ずよい方法が見つかります。
  • インスリン製剤を変更することもひとつの方法です。この場合は、数ヵ月前からの準備が必要ですので、主治医と相談しましょう。
  • 修学旅行が楽しい思い出になるように、この目的に向かってみんなで知恵を出し合いましょう。

 

東京女子医科大学 東医療センター 病院長
内潟 安子

 

 

次回は「基礎インスリンと追加インスリン」をお届けします。

監修 内潟 安子 [ 創刊によせて ]
東京女子医科大学
東医療センター 病院長

編集協力
岩﨑 直子、尾形 真規子、北野 滋彦、中神 朋子、馬場園 哲也、廣瀬 晶、福嶋 はるみ、三浦 順之助、柳澤 慶香
(東京女子医科大学糖尿病センター)
アイウエオ順

管理番号:2515-1-1068-02