マイベストパートナー

池田先生　石橋さんが来られたのは2018年の4月でしたね。

石橋さん　糖尿病と診断され、食事療法も運動療法も頑張って、お薬も飲んで、もうこれ以上はできないと思うところまで努力していました。それなのにHbA1cが上昇してしまって下がらない。そんな時、池田病院という糖尿病の専門病院があるからと言われて紹介してもらいました。

池田先生　ずいぶんお痩せになっていたのを覚えています。良くない状態だと思い検査してみると、1型糖尿病であることがわかりました。インスリンで管理しましょうとご説明しましたね。

石橋さん　1型と聞いてびっくりしました。でもどこかで、ああやっぱり2型糖尿病ではなかった、違う病気だったのだと納得しました。ショックでしたけど、これできちんと治療すれば、今の辛い状況から解放されると思いました。あの時、思い切って先生を紹介してもらっていなかったら、今私はここにいないかもしれません（笑）。とにかく、これで大丈夫、私は生きていける、光が見えたと感じました。

池田先生　1型糖尿病と告げると多くの方はショックを受けられます。ですから、できるだけ丁寧に病気や病状、治療法などを説明するようにしています。どんな状態の糖尿病の方でも、全力でサポートするのが本院のモットーですから。

石橋さん　1型糖尿病のある方の会も紹介していただき、お友達もできました。

池田先生　勉強会だけでなく、ディスカッションにもご参加いただいていますね。

石橋さん　1型糖尿病の悩みを何でも言える会です。コロナの流行で中止になっていますが、年に2回の食事会も楽しみにしています。先生も看護師さんも同行の食事会！どこに病人がいるの？と言われるくらい皆さん楽しんでいますね（笑）。その帰り道、先生と一緒に歩いて、「先生ありがとうございます。私これからも頑張りますから、一生お願いします。」と言ったら、先生が「私が一生診させていただきます」って。本当に嬉しかったです！家に帰ってすぐ主人にも報告しました。もう私は大丈夫って！（笑）。

池田先生　誰だってずっと頑張るなんて、なかなかできることではありません。食事療法や運動療法をご自身の生活スタイル合わせて行っていただき、それで足りないものは私たちが治療でサポートします。無理に今の生活を変えずに、お互いに納得してできることをすれば、良い結果が出て、安心感にも繋がっていくのだと思います。

石橋さん　私も検査値が多少変動しても、くよくよしないようになりました。不安ばかり考えず、検査値が悪い時もあるからと思えるようになり、楽になりました。フラッシュグルコースモニタリングシステムを使っていますが、数値が上がったら、じゃあちょっと歩きに行きましょうとか、野菜を多めに食べましょうとか、頑張る幅が広がったように感じます。極端な努力ではなく、糖尿病とのお付き合いがうまくできるようになったように思います。

池田先生　検査値が良くないと、ストイックに自己管理する方や自分を責める方も少なくありません。反省も大事ですが、私はそれぞれの方がご自分の生活の中で、できる範囲を決めるのが良いと思っています。そして私達はそれぞれの方がより良い生活を続けられるよう、色々なお薬を駆使してサポートします。大切なことは、最終目標は合併症なしで健康で長生きすることだと考えています。

石橋さん　糖尿病の悩みは家族や親しい友人でも100％は理解できないように感じることがあります。でも先生は100％理解してくれていると感じます。大きな器ですべてを受け止めて、厳し過ぎず、優し過ぎずに見守ってくれるから、安心して毎日を過ごせます。

池田先生　糖尿病があっても一生健康で長生きしてほしいと願っています。糖尿病の専門病院ですが、合併症だけでなく他の病気の検診にも力を入れています。石橋さんの健康をこれからもトータルで診させていただきます。元気に楽しく長生きしましょう。

石橋 雅子さん
1型糖尿病をインスリン強化療法で治療中。辛い時もあったけど、今ではインスリンはお友達！と思うほど元気を回復。片道1時間半の通院も、お出かけ気分でショッピングや食事も楽しむおしゃれな奥様。

池田 弘毅先生
医療法人社団 正名会 池田病院(兵庫県尼崎市) 院長
日本糖尿病学会専門医・学術評議員、日本肥満学会専門医・指導医

患者さんは皆それぞれ。生活スタイルや病気の状態に適した治療で、悩み苦しんでいる患者さんの一生をサポートしていく。糖尿病専門病院ならではの手厚いフォローは、先生の温かい大きな心の鏡。先生の落ち着いた声が、今日も患者さんの心にじんわりと安心を届ける。