No.14
低カロリー甘味料とは
低カロリー甘味料には、砂糖より低カロリーのもの(ソルビトール、キシリトール、エリスリトールなど)や、砂糖と同等のカロリーであるものの甘味が強く少量で甘い味が得られるもの(ステビア、アステルパームなど)など、多くの種類があります。砂糖の代替品として、調味料や食品に使用されています。
糖尿病と低カロリー甘味料
低カロリー甘味料は飴、ガム、チョコレート、クッキーなどの菓子や清涼飲料水などにも使われています。口寂しいから低カロリーなので少しくらいなら大丈夫と思って、習慣的に摂っている方も少なくありません。これらが、どのぐらい血糖管理に影響しているかは、食事療法や運動療法との兼ね合いもあり、一概に言うことはできません。しかし、低カロリー甘味料で食事制限をしているつもりが、かえって食べ過ぎに繋がることがあります。また、低カロリー甘味料は糖の代謝や腸内細菌に影響を与えることがわかっていますので、上手に活用する工夫が必要です。
上手な活用法
低カロリー甘味料の上手な使い方は、料理の際に砂糖の代わりに使って食事の中に取り入れることです。低カロリー甘味料でカロリーを抑えることにより、白米や食後のデザートを少し増やすことも可能になります。
摂る時に注意する点
・大量に摂らない
食品100g(100mL)あたり5kcal未満であれば、カロリーゼロやノンカロリーの表示ができます。しかしながら、実際はゼロカロリーではありません。そのため摂り過ぎれば摂取カロリーは増え、血糖管理に影響を及ぼす可能性があります。特に、カロリーオフ、カロリーゼロを謳った清涼飲料水は、習慣的に飲むことでその量が助長され、ケトアシドーシスを起こすことがあります。清涼飲料水は飲む量と習慣に気を付けましょう。
・だらだらと間食はしない
習慣的な間食は、膵臓が疲弊する原因となります。食事以外の時間に糖分を取れば、インスリンが必要になるため、膵臓が働きます。つまり、間食は休む間もなく、膵臓を働かせることになります。間食は習慣になりやすいので、できる限り自重し、メリハリをつけた食習慣を身につけましょう。
良好な血糖管理を維持継続していくためには、低カロリー甘味料や低カロリー食品を間食などで習慣的に摂ることは控え、1日の摂取カロリーを考慮した上で、食事に上手に取り入れることが大切です。
参考資料
櫻井勝:砂糖類・でん粉情報48-51, 2017.6
https://www.alic.go.jp/content/000138490.pdf
吉田 直史
東京女子医科大学 糖尿病・代謝内科
監修 [ごあいさつ]
東京女子医科大学内科学講座糖尿病・代謝内科学
教授・基幹分野長
馬場園哲也
編集協力
大屋純子、小林浩子、中神朋子、花井豪、三浦順之助、柳澤慶香
アイウエオ順
JP23DI00182