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糖尿病NEWS解説

透析患者3万5千人以下に厚生労働省、腎臓病で新計画

No.1

慢性腎臓病や糖尿病腎症などに対する 様々な取り組みがスタートします

慢性腎臓病の重症化を予防し、人工透析が必要となる方を減らすため、厚生労働省は慢性腎臓病のある方を早期発見する計画をとりまとめました。計画には、「透析患者数そのものの減少」という目標が掲げられており、2028年までに、年間新規透析導入患者数を現状の年3万9千人から3万5千人以下に減らすという数値目標が盛り込まれました。

厚生労働省は、数値目標の実現に向けた施策として、①普及啓発、②地域における医療提供体制の整備、③診療水準の向上、④人材育成、⑤研究開発の推進という5本柱を打ちたてています。中でも、②医療提供体制の整備は、かかりつけ医と腎臓専門医や糖尿病専門医の連携を推進することで、慢性腎臓病を早期に発見・診断し、適切な治療を早期から実施・継続できる診療体制を構築することが目的とされています。

現在、慢性腎臓病患者数は、成人の約8分の1にあたる1千3百万人とされています。慢性腎臓病は自覚症状に乏しいため、腎機能の低下が進んでから発見されることも珍しくなく、発見時すでに脳梗塞や心臓病などの病気を併発していることも多く見受けられます。今後進行する高齢化により慢性腎臓病患者数はさらに増加することが予測されますが、早期発見で重症化を防ぐことが重要です。

入村泉
東京女子医科大学 糖尿病センター 内科

監修 [ごあいさつ]
東京女子医科大学内科学講座糖尿病・代謝内科学
教授・基幹分野長
馬場園哲也

編集協力
大屋純子、小林浩子、中神朋子、花井豪、三浦順之助
アイウエオ順

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