私は生後7カ月のとき、3日間で体重が約3.6キログラム減りました。おむつはびしょぬれでした。母は1週間ずっと私を病院へ連れて行きましたが、医師たちは歯が生えかけているかインフルエンザにかかったのだろうとの一点張りでした。
やがて私の青い目が灰色に変わったのに気付いた母が医師に言いました。「先生が何と言おうと息子を緊急治療室に連れて行きます」と。
私たちが到着するとすぐに看護師が私を抱き上げ、私の息が果物のような匂いがすると言いました。明らかな糖尿病の兆候です。医師たちは聞く耳を持たず、私にグルコースの静脈注射を行い、私はケトアシドーシスになりました。
リンダ オウエンズという看護師の言葉を聞いた母は、血糖検査を要求しました。医師たちは直ちに静脈注射を止め、私を1型糖尿病と診断しました。医師は私が死ぬか失明するだろうと母に告げましたが、ここでもリンダは「糖尿病は管理することができるから、一緒にやっていきましょう」と言って、慰めてくれました。
医師たちは私の症状を安定させ、私を小児集中治療室に入れました。ここでもその場を取り仕切ったのはリンダでした。1型患者を兄弟に持つ彼女は母に告げました。
「低血糖ですね。糖尿病とともに生きる生活へようこそ」
看護師 であるリンダが私たちに心の安らぎを与えてくれたのです。
リンダはその後、私の糖尿病の教育者になり、家族の大切な友人になりました。私はA1C検査 (グリコヘモグロビン検査) のため2カ月に一度診療所に通っていましたが、彼女のおかげでリラックスできました。診療所のCDE (糖尿病治療支援) チームには大変お世話になりました。子供の私には目標がたくさんありました。突拍子もない目標でも、誰も果たしたことのない目標でも、私を信じてくれるリンダの目を見ていると夢を追い求める気になりました。
診療所でやったかくれんぼが懐かしい思い出になっています。医学的に見れば私の将来は前途多難でしたが、リンダをはじめとする看護師たちの愛情と気遣いと親身な対応のおかげで、糖尿病の世界で頑張ろうというモチベーションを保つことができました。私が今日ここにいられること、その結果として、全てのチーム ノボ ノルディスクのアスリートが存在しているのは、まさに彼女のおかげだと思っています。
看護師たちは医療の世界で極めて重要な役割を果たしています。患者の側に立ち、医療上の助けや励ましの言葉など、患者に必要なものを与えてくれます。ときには何時間も立ちっぱなしでいます。看護師はこれまでも、そして今後もずっと、さまざまな状況に置かれた患者にとって欠かせないヒーローなのです。
新型コロナウイルス感染症のパンデミックの状況下において、看護師の存在意義が明らかになっています。
そこで、今年の世界糖尿病デーでは看護師たちに敬意を表したいと思います。
「看護師の皆さん、ありがとうございます。皆さんがいなければ、私たちは今日ここにいないでしょう。」
※この内容は、2020年11月14日にチームノボ ノルディスクのウェブサイトへ掲載された記事の翻訳版です。
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