糖尿病を抱えるチームメイトが、私と同じような経験をしてきたと知ったときは、非常に助けられました。しかし一方で、自分の経験を他人と共有するのには苦労をしました。私がチーム
ノボ
ノルディスクに加入したばかりの頃、チームでは糖尿病の小児患者さんに自分たちが糖尿病と診断されたときの話をする機会がありました。私の順番が来たとき、私は部屋から出て泣きました。そして母に電話をし「私にはできない!」と言ったことを覚えています。自分が糖尿病と診断されたときの感情や不安がよみがえるので、泣かずには話せませんでした。母は「あなたは人を勇気づける立場であり、自転車競技選手なのよ」と言いました。母の後押しで元気を取り戻した私は、部屋に戻り自分の体験を話しました。母の言葉は今でも、私が自分の体験談を話すときの励みとなっています。
私の性格は両親それぞれに少しずつ似ており、母親に似て情け深く、父親に似て現実的です。私が若手選手を指導するときにこの両面の性格が現れますが、特に、私が「Mini-Me
(私のミニ版) 」と呼んでいる1人の少女を指導するときにそれを感じます。彼女は才能がある選手で優秀な成績をおさめていますが、自分に厳しい性格で、私にはそれが自分のように感じます。彼女の父親は私に、若手選手として彼女はどのような興味や目標に向かうべきかと尋ねたことがあります。私は、「自由に羽ばたかせてあげてください」と答えました。私の父は私に、どのような選手になるのか無理強いすることもできたはずですが、私がサイクリングに夢中になる様子を見守っていてくれました。私の両親は、私をありのままでいさせてくれました。彼女のご両親は思いやりがあって協力的です。ご両親が彼女を支え続ける限り、彼女にもいつかそれが理解できる日が来るでしょう。
家族への感謝
マンディ マルクワット選手
チーム ノボ
ノルディスクは、ロードレースのチームですが、自転車トラック競技で活躍する選手がアンバサダーとして1名在籍しています。
現在、米国ナショナルチームにも選出されている、マンディ マルクワット選手です。トラック競技選手としてレースへの出場・トレーニングに励む一方で、アンバサダーとして糖尿病をもつ人々を勇気づける活動を続けています。
私が子どもの頃、両親はいつも積極的に私をスイミングやランニングなどのスポーツに参加させてくれました。私が10歳頃のある日、テレビでサイクリングを見て「やってみたい」と言いました。すると、父は近所の室内競技場を見つけてきました。そこはサイクリングを練習するのに安全かつ、本当にサイクリングが好きなのかを確かめるのに最適な場所でした。
たちまち私はサイクリングに夢中になりました。
その1年後、両親は、私がナショナルチームの室内トラック競技者としてレースに出場するために、フロリダからテキサスまで自家用車を20時間以上走らせてくれました。両親の支えなくして、私はその場にはいられませんでしたし、私がサイクリングの選手としてチーム ノボ ノルディスクや米国ナショナルチームに所属することもなかったでしょう。
私がチーム ノボ ノルディスクに加入する前は、糖尿病とともにトラック競技を行う同年代の選手はいませんでしたし、私の知る限り、糖尿病を抱えながらトレーニングしている選手というのも、私ただ一人でした。このチームに出会って以来、私の人生は変わりました。糖尿病を管理しながら夢を追う、ということがどのようなことかを理解している人からのサポートは、とても貴重です。
私はいつか自分の生涯を振り返り、全力を尽くしたと言いたいです。私にとって家族は大切ですが、サイクリング界で成功していくにつれ、休日でさえも家族のそばにいることをあきらめざるを得なくなっています。私は両親にこと細く全てを話すことはありませんが、私が両親にとても感謝していることはわかってくれていると思います。
ある意味、チーム ノボ ノルディスクが、今の私にはまさに大きな家族のように感じられ、気楽に自分の感情を表すことができます。両親やチームメンバーに彼らへの愛情や感謝の気持ちを伝えたいです。
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