インスリン発見100周年を記念してノボ ノルディスクが発行した「Blueprint for Change Programme 2021」より、今回は「より良い未来への展望と糖尿病に打ち克つための取り組み」についてご紹介します。
糖尿病のある方にとってより良い未来とは
糖尿病のある方が合併症のない生活を送ることのできる未来のために必要なのは、適切な政策と十分に機能する医療システムを整えることです。どれほど治療薬やデバイスの水準が上がったとしても、世界中の患者さんがこれにアクセスできなければ意味がありません。そのためには、糖尿病とその合併症を引き起こす根本的な原因を理解するための継続的な投資が欠かせません。
治療薬とデバイスのイノベーション
もっとも重要なのは、糖尿病のある方が毎日の注射や合併症に脅えることなく充実して過ごせるようになることです。特にインスリン製剤が必要な患者さんは、作用のばらつきが少なく持続時間が長いインスリン製剤を待ち望んでいます。急性および慢性合併症リスクがなく最適な血糖管理をより確実にすることができるソリューションを提供するためには、さらなる研究が必要です。1型糖尿病の治療法の追求に向けて継続的な努力と投資を行う必要があります。
デバイスに関しては、打ち忘れや打ち間違いを低減し、糖尿病管理を簡便化するように設計された新たなデジタルツールや治療技術の開発が望まれています。日々の糖尿病管理に欠かせない持続的なモニタリングをかなえるために、ごく最近、スマートインスリンペンが開発されました。これにより、インスリン製剤の投与量や時間を自動的に記録し、スマートフォンと連携することで患者さんの治療に向きあう意識の向上が期待できます。こうしたテクノロジーの研究も、患者さんの不安や日々の負担を和らげるために有用な投資の一つです。
社会のあらゆるレベルで糖尿病を理解すること
スティグマは糖尿病のある方にとって大きな障壁の一つです。人々の誤解を払拭し、糖尿病の複雑な原因を知ってもらう必要があります。また、肥満などの2型糖尿病や糖尿病合併症の根本的危険因子に対処することで予防を推進する必要があります。
健康の社会的および文化的な決定因子が、糖尿病のリスクと予後にどのように影響するのかを理解する必要もあります。近年の新型コロナウイルス感染症における研究のエビデンスは、まさにそれを物語っています。より良い未来のためには、糖尿病とその他の疾患の共通部分について理解することも欠かせません。
3つの主要領域から成る新たな目標で糖尿病に打ち克つ
ノボ ノルディスクは、社会に対する主要な貢献がイノベーションにあると考えて糖尿病を解決するための研究と活動を重ねてきました。しかし、糖尿病における数々の深刻な課題に打ち克つためには、第三者と協業し変化をもたらす必要があります。
その一歩となるのが、これまでの取り組みを統合して新たに3つの主要領域を中心に構成された将来への目標です。
1つ目の領域は「予防」です。ユニセフといった団体のほか大学や病院、都市など世界中のパートナーと協力して2型糖尿病や肥満症、糖尿病の発症を防ぐために有効な方法について探索しています。
2つ目の領域は「入手可能な治療へのアクセス」です。製品ポートフォリオに低価格のインスリン製剤を保有し、継続的に製造と販売を行っていくことを確約しています。また、低中所得国の上限価格を引き下げたり、1型糖尿病のある子供たちにインスリン製剤を提供したりする活動も行っています。
3つ目の領域は生活を改善するための「イノベーション」です。現在、グルコース応答性インスリンや心臓保護インスリンの研究も行っていますが、より良い未来をかなえるには治療だけに注力すればよいという訳にはいきません。デジタルヘルスや患者サポートソリューションなどと提携してイノベーションを推進することが必要なのです。
Blueprint for Change Programme 2021」全文はこちらからご覧ください。
糖尿病治療のイノベーション~Blueprint for Change~
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