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アーネスト ヘミングウェイ (1899~1961)

NO.5

ヘミングウェイの小説・詩は、わかりやすい言葉で力強く、話し言葉を効果的に用いる独特の文章です。究極まで削ぎ落とされたストイックな文章は、彼の冒険的な生活やイメージと共に、文学界に多大な影響を与え、今でも多くのファンを魅了しています。そして多くの作品が映画化されています。

ヘミングウェイは釣り、狩猟、闘牛そしてお酒を好み、世界中を旅しました。大酒豪としても有名なヘミングウェイですが、カクテルのフローズン・ダイキリは、彼が愛飲したことで知られています。しかし、飲み過ぎは体重の増加や肝臓の機能の低下、そして高血圧、血糖値の上昇にもつながっていたようです。ヘミングウェイの父親は糖尿病でしたので、体質的にも糖尿病になりやすかったことも考えられています。また、ノーベル文学賞を受賞した年には、二度の航空機事故に遭い、後遺症が残る程の重傷を負いました。この頃から、加速度的に視力と聴力が低下し、糖尿病や高血圧以外にも、事故の後遺症もあり、うつ病に悩まされるようになり、執筆活動も次第に滞りがちになっていきました。その後、入退院を繰り返し、最期は自宅で愛用のライフル銃で自死したと言われています。

パリでの修行時代、ハリウッドスターとの交友録、4度の結婚など、華やかな伝説も残したヘミングウェイは、アイダホ州ケチャムに静かに眠っています。

 

 

アメリカ フロリダ州キーウエストにあるヘミングウェイの家

監修 内潟 安子 [ 創刊によせて ]
東京女子医科大学
東医療センター 病院長

編集協力
岩﨑 直子、尾形 真規子、北野 滋彦、中神 朋子、馬場園 哲也、廣瀬 晶、福嶋 はるみ、三浦 順之助、柳澤 慶香
(東京女子医科大学糖尿病センター)
アイウエオ順

 

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